• 2013年
    (平成25年)
    05月29日
    (水曜日)


    渋谷区編PartⅠ

    ホンモノの東京新聞はこちらから


    松尾編集長、大森駅西口で朝の一枚 松尾編集長、大森駅西口で朝の一枚とうとう大田区へやってきた。この場合の「とうとう」は、書き出しに勢いをつけようという意図で添えてみた。しかしとうとうなのである。世界で一番広大な面積を持つ東京23区だ。つまり、23区で最も広いということを珍妙に表現したのだけれど、あまり効果的ではなかったことを反省。広い面積の3分の1が羽田空港であり、大田区の結構な面積が埋め立てによって造り上げられた近代からの土地だ。私もほとんどご縁のない田園調布の道のフォルムを見ても、何か新らしさを感じさせる。

    まことに素晴らしい街なのだが、私はこの「大田区」という区名には納得がいかない。

    以前の大森区と蒲田区が合併した時に、「大森」の「大」と「蒲田」の「田」を合わせて、「大田」とされたのだというが、略して合わせるなら意味の強い文字を取るべきではないか。そうでなければ、「国分寺市」と「立川市」の間にあるから「国立市」(合併したわけでもないのに何という主体性のなさ)になったように、あるいは「紀伊」「尾張」「井伊」の屋敷があったから「紀尾井町」になったように、

    名前の上どうし、下どうしを合わせるべきではないか。前者なら、大森の大事な要素は「森」であり、蒲田の二文字ではどう考えても「蒲」だろう。なぜ「森蒲区」「蒲森区」ではいけないのか。いけないな。語呂が悪い。ならば上どうしで「大蒲区」ではどうか。新宿2丁目が移転してきそうになるか。では下どうし、「森田区」「田森区」はどうか。うん、田森区、良いではないか。街を歩く人々のTシャツには大きく「田森区LOVE」と書かれている。毎度おなじみ流浪の番組のロケも頻繁に行われることになりそうだ。

    藝術はガチャガチャだ!!

    そんなこんなで区名に納得がいかないまま、大森界隈を散策することにした。駅の近くのゲームセンター店頭で岡本太郎のガチャガチャを発見、こりゃ黙って見過ごすわけにはいかないと、400円もするので小銭が足りず、店内で両替をしてチャレンジをしたら銭を入れてハンドルを回せど取り出し口まで出て来ない!何だかわからない!

    昔ながらの中華そば。たまに食べたくなるんですよね~。 大枚400円を投入する松尾編集長

    これは、岡本太郎の真髄だ!かの名作「座ることを拒否する椅子」の概念だ。何だかわからない。藝術は爆発だ。真っ赤真っ赤真っ赤!と大騒ぎをしていたら店員さんが出てきてマスターキーらしきものを突っ込んで、「トランシーバーで誰かに「鍵が合いません!」何だかわからない。合うことを拒否する鍵。藝術はガチャガチャだ。

    昔ながらの中華そば。たまに食べたくなるんですよね~。 太郎と同じく、一筋縄にいかないガチャガチャ

    昔ながらの中華そば。たまに食べたくなるんですよね~。 本日の行程を確認中

    逆さまのティッシュペーパー。重力に逆らっているので抜きにくいです。 何がなんだかわからない芸術、太郎のガチャガチャ

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    ビルの谷間に、モース博士の遺跡を発見!!
    編集長、負けじと文化人顔を披露

    気を取り直して、大森貝塚へ。縄文式土器の価値を見出したのが岡本太郎なら、大森貝塚を発見して日本考古学発祥の地にしたエドワード・シルベスター・モース博士だ。彼はこの貝塚をどうやって発見したか、聞いて驚くべきだ。

    いや、読んで驚くべきだ。それは、「汽車の窓から」だった!オスマン・サンコン氏並みの視力だ。彼がその位置をマル秘にしたことで、貝塚の位置を特定できず、複数の看板ができてしまったが、汽車の窓からなぜ見なかったのか!
    高層ビルの谷間にひっそりと

    品川と大田区の境目に存在

    レトロで硬派なクラシックカメラ店を発見!!

    駅の反対側に向かうべく通路を通り抜けようとしたら、天ぷらそばのアトラクションがあったので暫し相手になる。向こうは相手にしてくれないが。そこから数分歩いたところの「ルミエール」というクラシックカメラ店に、文字通りのお邪魔を。店名はもちろん映画の元となったシネマトグラフを発明したフランスの兄弟の名前だ。最近のデジタルによるお手軽画像処理技術の発達、普及で、物量的には肩身が狭いかに見えるこの世界も、愛好家の愛情の強さは逆に計り知れないところまで深くなっているような印象だ。

    アナログの深い味わい、そこにリスペクトがある。

    実はこの店舗の奥では、アナログの音響機器の修理とメンテナンスのサーヴィスをするスペースがあって、カメラの担当をされている若いかたのお父様と思しき(あくまでも思しき)頑固な雰囲気をお持ちの職人さんが、クラシックのレコードの音を聞きながら微調整をされている様子。こういう世界が珍しくなってしまっている状況が、少なからず寂しい気もするし、もっと理解を深める機会があればいいのになあと殊勝なことを考えた



    マニアの道に職人あり

    カメラはやっぱりライカがいい

    元祖羽根つき餃子の店、歓迎(ホアンヨン)で熱烈大歓迎!!
    忙しいお昼時にもかかわらず、笑顔で応じてくれた女将さん

    蒲田駅の近くに移動。小腹と言うよりも大腹が空いたので、元祖羽根つき餃子の店「歓迎」へ。
    歓迎と書いて「ホアンヨン」と読むそうだ。空港のある街で、羽田が近いので、羽が付いている餃子、という趣向。熱烈的ホアンヨンをしてくださった女将さんのお勧めもあって、人数分の餃子と台湾麺を注文。もちろん、私はムードを大切にする人間なので、少なくない青島ビールもお願いした
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    もちろん味は申し分なく、量の多さを読み間違えて少しばかり残しそうになったことは秘密にしておこう。
    それにしても、女将さんの明るさ、人懐っこさ、快活さはどうだ。お父様が中国残留孤児の帰国第一弾にいた人物だとは、激動の時代の満州を生きてこられたのだなあ。
    ちなみに撮影は真冬です。
    絶品!羽根つき餃子!

    ちなみに撮影は真冬です。
    必死の形相で餃子に食らいつく編集長

    なんでもアリのレコード店で、お宝探し!!
    近所のアナログレコード店に侵入。本当は挨拶をして堂々と。あまりに多量のアナログレコードに埋もれるようになりながら、掘り出し物探しを。
    この楽しさはどうだろう、最近はどうしてもシステマチックに整理されている売り場の書店やCDショップで探している物があっという間に見つかり、あるいはネットの通販で頼んだことも忘れるほど手軽に入手してしまうので、整理されていない物に埋もれて何が出てくるかわからない宝探しの気分を味わうなどということが、妙に新鮮だ。世代的なこともあるだろうが、高校生の頃に戻ったような塩梅になって、少々若返ってしまった。若返ったわりには、購入したのは大道芸などの大衆芸の集成と、「上方漫才全集」だったが。

    ちなみに撮影は真冬です。
    懐かしのアイドルにドキドキ

    ちなみに撮影は真冬です。
    昭和歌謡から大道芸、民謡までなんでもありのレコード店

    ちなみに撮影は真冬です。
    懐かしのレコード達に囲まれて、編集長も大満足のご様子

    ちなみに撮影は真冬です。
    ただのラーメンじゃありません、台湾ラーメンです

    編集長の表現をお借りすると、ファンシーなビルだそうです。
    ネットでは見つからないお宝の山、編集長も大満足


    全長8メートルのタイヤ怪獣VS編集長!!
    編集長の昔のお住まい。是非探してみては…!?
    正式名称は「西六郷公園」といいます。
    全くの謎だが、大田区にはその名も「タイヤ公園」という、遊具はタイヤだらけという不思議な公園がある。
    子供達はタイヤの上を猿飛佐助のように飛び回り、タイヤに乗って坂を滑り降り、7、8メートルはあろうかというタイヤの怪獣と戦う。私もちょっとだけ戦ってみた。勝った。

    編集長の昔のお住まい。是非探してみては…!?
    お間違いなく、ここは珈琲屋さんです。
    スポット情報
    ●大森貝塚

    品川区大井6-21-6 


    ●クラシックカメラの店「ルミエール」

    東京都大田区大森北2-4-10 
    TEL:03-3763-7481
    営業時間 12:00?20:00 日曜祭日定休


    ●羽根付き餃子「歓迎(ホアンヨン)

    東京都大田区蒲田5-13-26
    大田区生活センター 1F


    ●アナログレコード「エトセトラレコード」

    東京都大田区蒲田5-45-1
    TEL: 03-3737-0258


    ●タイヤ公園「西六郷公園」
    大田区西六郷一丁目6番1号


    ●天然黒湯温泉「蒲田温泉」

    東京都大田区蒲田本町2?23?2
    TEL:02?3732?1126

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    天然温泉「蒲田温泉」で命の洗濯!!
    天然黒湯にご満悦の編集長

     ある程度泥んこ汚れも出たところで、蒲田温泉へ。天然温泉はすこぶる快適で、疲れが綺麗に除去できた

    ような気がする。二階の宴会場に上がれば、貸切かと思ったら先客のおじさんが一人いて、私たちがビールを頼んだ頃合いでやおら立ち上がり、ステージに向かわれた。完全に慰安旅行の雰囲気になってしまった。コンビニエンスストアの店長さんらしく、シフトが非番なのか、ここで故郷を思い出しつつ新潟のご当地ソングを矢継ぎ早に熱唱、おまけにこちらへビールのプレゼントを。 レトロな雰囲気の更衣室で脱ぎっぷりのいい編集長

    温泉の歴史、蒲田の歴史。名物女将は何でも知っている。

    粋なおじさん。マイク片手に大熱唱

    なかなか粋なおじさん、こんな近場で命の洗濯ができるとは、まさに「大田区に教えられ」という諺そのものだ。そして、ツッコミがないので、「負うた子に教えられ」の間違いであると自主的に訂正しておく。


    編集長松尾貴史
    松尾貴史

     1960年神戸市生まれ。大阪芸術大学デザイン学科卒業後、研究室勤務のかたわら、ナレーターとしてデビュー。テレビ、ラジオ、映画、舞台、エッセイ、イラスト、カレー店など、分野にこだわらず活動。著書に「接客主義」「ネタになる統計データ」など。最新刊は「なぜ宇宙人は地球に来ない?笑う超常現象入門」を編み直した「超常現象・都市伝説」(PHP研究所)。