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  • 世田谷区 太子堂 (たいしどう)

    東京どんぶらこweb版 あし
  • 東急田園都市線・世田谷線三軒茶屋駅下車
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東京どんぶらこweb版 マップ

イラストマップ: はやしひろ

  • 東京どんぶらこweb版 今昔記
  •  太子堂の地名は当地の円泉寺が聖徳太子を祭っていることが由来と門前の案内板にある。名作「二十四の瞳」の壺井栄が結婚して寺に近い「森陰の長屋」に住んだのは関東大震災(一九二三年)の二年後だった。偶然隣にまだ若くて売れる前の林芙美子が越してくる。近くには平林たい子も。三人ともどん底の暮らしで、中でも林の貧窮ぶりはひどかった。壺井の回想記がある。
     「芙美子さんは書いたものを新聞社に売り込みにいく時いつも私の着物で出かけた。大柄な私の着物を小柄な彼女が着るのだから着付けに苦労したがにこにこして…。売り込みに成功するとお土産に今川焼を買ってきた。米がない時私たちはそれでおなかを…」
     食べ物を分け合い、質屋に通いながら苦闘した太子堂の青春時代。文学の海をさまよう彼女たちに春が訪れるのはもう少し先のことである。(哲)

2017年7月1日(土曜日)掲載分

東京新聞紙面での今後の掲載は以下の予定です。

  • 北千住
  • 和田堀公園
  • 王子
  • 蔵前

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