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  • 葛飾区 矢切の渡しと
    帝釈天
    (やぎりのわたしとたいしゃくてん)

    東京どんぶらこweb版 あし
  • 京成金町線の柴又駅。北総線の新柴又駅からも徒歩10分ほど
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東京どんぶらこweb版 マップ

イラストマップ: 元吉礼子

  • 東京どんぶらこweb版 今昔記
  •  矢切の渡しは江戸川両岸の柴又と千葉県松戸市下矢切を結ぶ渡船で、江戸初期に始まると古書にある。この渡しで思い浮かぶのは伊藤左千夫作「野菊の墓」(1906年)だろう。旧家の少年政夫といとこの民子は互いに恋心を抱くが、旧習と政夫の進学により、小雨降る矢切の渡しで涙を流し別れていく。民子はやがて恋心を秘めて他家へ嫁ぐが流産の末命を落とす。政夫が旅立つ前に残した手紙を握りしめて…。
     「民子は野菊の様な児(こ)であった。可憐(かれん)で優しくて」と追想する政夫は、民子の墓を野菊で飾り学校へ戻っていく。それは政夫の新しい人生の旅立ちでもあったろう。夏目漱石も絶賛したこの小説は後に、木下恵介監督「野菊の如(ごと)き君なりき」など多くの映画や舞台で演じられ歌にもなった。矢切という地名は幸薄い民子の切ない恋が宿っているようで何となくもの悲しい。(哲)

2018年3月24日(土曜日)掲載分

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