街を歩くとそこかしこに植えられた緑が目に入る。目を凝らしてプランターに咲くバラの花を見ていると、ミツバチに出合うかもしれない。
自由が丘商店街振興組合は、2009年に「自由が丘森林化計画」を始めた。その一つがビル屋上で養蜂を行う「丘ばちプロジェクト」だ。
振興組合事務長の中山雄次郎さんは「ミツバチがすめる緑の多い街にしたいという願いをこめてスタートしました」。苦情を受ける心配もしたというが「住民の方々に温かく受け入れられ、『今日ミツバチを見かけたよ』と声を掛けられることもあります」とほほ笑む。ミツバチの世話をしている事務局の井ノ口晃子さんは「近隣のボランティアと一緒に作業をしています。ハチが愛らしく、女王バチに名前をつけているほどです」と話す。
採取量が限られているためハチミツの販売はしていないが、街では自由が丘産ハチミツを使ったお菓子を買える。洋菓子の老舗・モンブランは曜日限定でハチミツのお菓子「おかばちばくだん」を販売。ほのかに花の香りのするハチミツがクリームと合わさり、「この街でしか味わえない」と、人気だ。(池沢なつ)
2013年08月31日(土曜日)掲載分
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