清洲橋(きよすばし)
◆清洲橋(中央区、江東区)
東京メトロ半蔵門線水天宮前駅・清澄白河駅、都営大江戸線清澄白河駅下車

清洲橋マップ
 

 厳しかった残暑もようやく落ち着き、川べりの散歩が気持ちのよい季節。川からの風と季節の変わり目の空の色を楽しみながら、隅田川沿いの遊歩道・隅田川テラスをのんびり歩く。関東大震災後の復興事業として、ドイツ・ケルンのつり橋をモデルに造られたという清洲橋から、清洲橋通りへ。
 水辺のゆったりした景色は一変し、新しいマンションやオフィスビルが立ち並ぶ。ピカピカのビルに圧倒されたのもつかの間、清洲橋通りに並行する道路に設けられた緑道を見つけて、ほっと気持ちが和む。

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 緑道の近くにあるチーズ・オン・ザ・テーブル=電話03(5614)6609=はヨーロッパ各国のチーズを直輸入する専門店。アイルランドの黒ビールを練りこんだものや刻んだパパイアが入ったものなど珍しいチーズがずらり。「チーズは生き物。賞味期限表示だけに頼らず、毎日ケアして自分の目で食べごろを確かめます」とスタッフの西尾奈々さん=写真左上。最近は一人で来店してお気に入りを買い求める男性客も多いとか。






ほっそする水辺の風景

 人形町方面へ移り、京菓子司壽(ことぶき)堂=フリーダイヤル0120(480)400=へ。明治十七年創業の老舗で、関東大震災後に建てられた店構えは今見てもモダンで、まったく古さを感じない。明治時代の店の「型録(カタログ)」をもとにデザインしたという紙袋もおしゃれ。美しい生菓子は見本箱から選んで買い求める。
 「このあたりはかつて東京で一番栄えた場所。私が子どものころは映画館がたくさんあって、寄席の人形町末広でざぶとんを投げて遊んだものよ」とおかみの杉山青子さん=写真左下。「この町は繁華街だけれど、住民が人付き合いしながら普通に暮らしている。町は、人が住んで息をして、初めて町になるものよ」





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 大通りから路地に入ってしばらく歩き、レストラン芳味亭=電話03(3666)5687=へ。一カ月かけて作られる濃厚なデミグラスソースがかかったハンバーグ、中身がトロリと溶けるコロッケなどを盛り合わせたランチ(千六百五十円、写真右)に舌鼓。
 
 隅田川に面した浜町公園は近隣の住民の憩いの場。園内の中央区立総合スポーツセンター=電話03(3666)1501=には温水プールやゴルフ練習場などがあり、区外の人も利用できる。
 新大橋を渡って、江東区側へ。芭蕉(ばしょう)記念館=電話03(3631)1448=を訪ね、分館の史跡展望庭園で一休み。小名木川が隅田川に合流し、海へ向かう川の流れの景色は、いつまでも見飽きることがない。(池沢なつ)