品川(しながわ)
◆JR山手・東海道・京浜東北・横須賀・総武線、京浜急行電鉄品川駅下車

品川マップ
運河辺り江戸風情

 旧国鉄の操車場跡地からオフィス街へと変ぼうを遂げた品川駅前。しかし、ビル群に挟まれた中庭を抜けると、景色は一変。稲荷(いなり)堂のある小さな公園 の先に、粋な船頭姿の若者が働く桟橋が現れた。「このギャップがいいでしょ」と船清のおかみ伊東陽子さん。「うちはもと品川湊(みなと)の漁師。義父が釣 り船屋にくら替えし、夫が屋形船を始めました」

 船宿が密集する運河の周辺には、鯨塚や二軒長屋など漁師町の風情が残る。街角に立つ居残り連も銅板張りの古い木造。「ここはもと落語『居残り左平次』に 登場するうなぎ屋。保存のために街づくりNPOが洋食店に改装しました」と実家が地元の天ぷら屋でもある店長の植島誠さん。

 運河を背に坂道を上ると旧東海道。商店が連なる通りには、江戸から一番近い宿場町として栄えたころの、史実を記した碑が点在する。「品川駅前なんて ちょっと前まで運河で、よく泳いだもんよ」と老舗菓子屋、桝翁軒の6代目、岩瀬吉二郎さん。

 6年前に新幹線駅が開通。品川駅もようやく都の玄関口に。駅前にそびえる高層ビルは、歴史を保ち続ける街へと誘う門構えのようにも見えた。(武居智子)



(電話)
★桝翁軒 03(3471)3385 ★船清 (5479)2731 ★東京海洋大学・水産資料館 (5463)0430 ★居残り連 (3450)5660 ★しながわ翁 (3471)0967 ★La capi(3450)8234

2009年10月24日(土曜日)掲載分

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