今月の街先案内人

今回のゲストはアナウンサーの吉田照美さん。還暦を越えてもなお、ラジオ、テレビとメディアを問わず第一線で活躍する吉田さんに、お話を伺いました。もちろんお気に入りの街、浜松町の魅力もご紹介!

本屋が大きいということが、僕にとって“いい街”の最低条件

 文化放送にアナウンサーとして入社し、フリーとなった今も、古巣の文化放送で人気番組を持ち続ける吉田照美さんに、浜松町の魅力を伺いました。

「そもそも、場所が中途半端なんですよね。ちょうど新橋と三田の中間地点。繁華街と学生街に挟まれているから、サラリーマンなら新橋、学生なら三田と住み分けられちゃう。普通の人なら完全にスルーしてしまう街なんじゃないかな。そもそも僕だって、文化放送がこの街に移転したからこそ、浜松町という街に親しみを覚えたわけですから」

 そんな中途半端な場所だからこその魅力があるのでしょうか?

 

「この街は、新橋のような繁華街でもなければ、三田のような学生街でもない。いわゆるビジネス街なんです。だから、とにかくサラリーマンに優しい。安い飲食店も多いし、本屋も大きいでしょ? 僕は本屋が大好きなんですよ。暇つぶしはもちろん、情報収集の面でもいろいろ刺激が得られますから。大きな本屋があると落ち着けるんです。もう、それだけで好きなエリアに認定しちゃうくらい。それに、新橋が徒歩圏内ですし、銀座や六本木といった大人の繁華街へもアクセスしやすいでしょ? 浜松町で打ち上げをして、2次会は別の場所へという流れもスムーズです。これは業界の人にとって大きなメリットだと思いますね」

元々は内気で人見知りする性格だという吉田さん
元々は内気で人見知りする性格だという吉田さん。だからこそ、他人に自分の気持ちや考えなどを、上手に伝えることの難しさに惹かれたのだとか。
テレビに進出したときは、求められるキャラクターが違っていて、戸惑いもあったそう
テレビでは、求められるキャラクターが違っていて、戸惑いもあったそう。「『夕焼けニャンニャン』は年下に囲まれた上に、打ち合わせもろくにない番組だったから、毎回修羅場でしたね。」

生涯現役のアナウンサーであり続けることは難しい

 そもそも、アナウンサーという特殊な職業に就かれたきっかけは何だったのでしょう?
「僕はもともと内気な性格で、対人恐怖症といってもいいくらいでした。それで大学に入ったとき、将来のことを考えたら、自分の思っていることくらいはしゃべれるようになっていないとマズイなぁと。そう考えて早稲田の“アナウンス研究会”というサークルに入ったんです。そこでは夏合宿でアナウンスコンテストが開かれるんですけど、ニュースの原稿読みあげと、3分間のフリートークが審査されるんです。しかもトークのテーマは、直前にならないと教えてもらえない。僕はニュースは無難に読めたんですけど、いざフリートークの段になると、名前をいったあと絶句です。文字通り、何も喋れなかった。ちなみに、そのときの音源が、今もサークルに残っているという噂があるんですけど、あれは正直燃やしてしまいたいくらいの汚点ですよ(笑)」

 アナウンサーを目指すうえで、なぜラジオというメディアを選ばれたのですか?
「実は僕は大学までは、ほとんどラジオを聞いていなかったんです。この失敗をきっかけに、アナウンスを見つめ直そうとラジオを遅そ巻きながら聞いてみました。それが小島一慶さんの「パックインミュージック」。自分の身近の出来事を面白おかしく話されるんですけど、あまりに話しがうまいので、僕は小島さんを噺家さんなんだと思ってたくらい(笑)。
それがアナウンサーだって知って、

こういうスタイルもあるんだなとショックを受けましたね。
その頃、久米宏さんや永六輔さんの番組なんかも聴きまくっていて、それが嘘みたいに面白かったんですよ。話しだけでテレビや映画、本にも負けないエンターテイメントとして成立していた。これまたショックです。
こんな刺激的な世界があることを知ってしまうと、一般的な職業に就いた生活に面白みを感じなくなってしまって……。それからアナウンスの専門学校にも通いはじめたんです。」

 大学とのダブルスクールで学ばれたんですか!その努力があったからこそ、今へと繋がったというわけですね。ちなみに、今後の展望というものはお持ちでしょうか?

文化放送が浜松町に移転したことで、浜松町との接点ができたそう。
文化放送が浜松町に移転したことで、浜松町との接点ができたそう。「このきっかけがなかったら、この街の魅力にはきづかなかっただろうなー。」
駅ビルと文化放送をつなぐ陸橋の上にてパチリ。
駅ビルと文化放送をつなぐ陸橋の上にてパチリ。ここの陸橋を境に、街並みがガラリと変わるのが面白いのだそう。確かに川沿いと交差点側では雰囲気が違います。

「フリーのアナウンサーって、基本的に受け身ですから、声をかけていただける限りラジオの仕事は続けていきたいですね。本来、安定を求めるなら会社員がいいんですけど、どうしても人事異動の機会が訪れるでしょ? 僕はしゃべることを仕事にしていたかったからフリーになった。だからこそ、出来る限り現役でありたい。とはいえ、還暦を過ぎたあたりから“自分のやりたいことをやる”という気持ちも強くなってきましたね。ライフワークとしている油絵もそうですし、朗読会を企画したりと、自分から発信するということもはじめています。とにかく、楽しいこと、面白いことを発信し続けられたら嬉しいですね。」

写真:ボクダ茂

 
吉田照美
Myprofile
吉田照美(よしだ・てるみ)

昭和26年生まれ。東京都出身。
早稲田大学政治経済学部卒。学生時代にアナウンス研究会に所属し、卒業後は文化放送へ入社。深夜放送『セイ!ヤング』や『吉田照美の夜はこれから てるてるワイド』など、数々の人気番組を担当したのち、文化放送を退社。フリーランスへ転身してからは、「夕やけニャンニャン」や「11PM」といったテ レビの人気番組へ出演するなど、活動の場を広げている。
Information

「吉田照美 飛べ!サルバドール」 文化放送で絶賛放送中!

AM 1134 月~金 15:30~17:50
パソコン・スマートフォン(radiko.jp)でも聴取可能
Twitter:https://twitter.com/tobe_saru
facebook:https://www.facebook.com/1134saru

「吉田照美 飛べ!サルバドール」 文化放送で絶賛放送中!
アシスタント 室照美  パーソナリティー 吉田照美

飛べ!サルバドール