マイホームタウン インタビュー テリー伊藤 東京新聞 ほっとweb
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今月の街先案内人 今回のゲストは演出家のテリー伊藤さん。幼い頃から慣れ親しんだ街である "神保町" の魅力を、ご自身の思い出とともにご紹介いただきます!

日テレを出禁になったことで、お金をかけずに面白い企画を考えるようになった。

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 情報番組での歯に衣着せぬコメントや、趣味のバイクや車にまつわる執筆、タレント活動など、広く活躍されているテリー伊藤さん。まさにお茶の間の人気者という存在ですが、その本質は『天才・たけしの元気が出るテレビ !!』や『ねるとん紅鯨団』『浅草橋ヤング洋品店』といった伝説の番組を世に送り出してきた稀代の演出家です。
 今回は、そんなバラエティ界の生ける伝説ともいうべきテリーさんのルーツについて、思い出の街 "神保町" で伺いました。

 そもそも、テレビ業界に入られたきっかけは何だったのでしょうか?
 「僕は当時からお洒落というか、流行に敏感な方で、楽しいことをするのが大好きだったんですよ。ところがパーティーやイベントを企画したり、友人の軽井沢の別荘で大騒ぎ!なんて学生時代を過ごしていたら、就職せずに卒業しちゃった(笑)。
 ウチは実家が玉子焼屋なんで、高校卒業したばかりの若い従業員が住み込みで早朝から働いているわけです。そこに大学出て、何もしていない自分はまさに居場所がない!居心地悪いから当時の彼女の家に転がり込んだんです。居場所もないニートなんて、引き籠りよりもタチが悪いですよね。
 そんなヒモ状態から脱出するべく、自分の "流行に敏感な感性" を仕事に活かそうと考えたのがきっかけですね。
 当時はインターネットなんてないから、流行を知るための媒体は"テレビ" "ラジオ""雑誌"くらい。でも "雑誌" は活字だから、原稿をかかないといけないでしょ? それは自分に向いていないと思ったし、何より"テレビ" の業界が一番女の子と接触がありそうだと思ったんですよ。」

 これまでのキャリアのなかで、大きなターニングポイントだったと思うことは何でしょう?
 「僕は局ではなく制作会社で番組を作っていたので、はじめの頃はそんな大きな番組はやっていなかったんです。
 それがあるとき、日本テレビさんにお正月の特番をやってみないか?と声をかけていただいたんです。その年は申年だったので「サル年ばんざい ! 」という番組でした。そこで本物のサルをピコピコハンマーで叩くというリアルもぐらたたきのコーナーをやったりして。
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    いつになっても面白いことを考えるのが大好きだと語るテリーさん。「儲けばかりを考えていたら、面白いことはできないですよ。」

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    学生時代にやっていたことを、そのまま番組にしたのが『ねるとん紅鯨団』なのだそう。一世風靡した"ねるとんパーティー"の生みの親です!

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    インタビュー場所はウィンナーコーヒー発祥のお店ということもあり、テリーさんもウィンナーコーヒーをお楽しみ。

"音を消しても楽しめる番組" を作ることだけ心がけていた。

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 今なら通らない企画だろうけど、当時は会議でも盛り上がってオンエアを観ても面白かったんです。ところが裏番組がお化け番組「新春かくし芸大会」だったもんだから、視聴率が5%と惨敗ですよ。それで日テレを出禁になっちゃった(笑)。
 その後テレビ東京さんの番組を作ることになったわけです。当時でも日テレの番組は1本あたり2,000万くらいの制作費。NHK の大河なら1億。それがテレ東だと800万です。そうすると著名なタレントは使えませんよね。だからまさに企画で勝負するしかなかった。
 たこ八郎さんに東大生の血液を輸血したら天才になるのか?とか、ワニにワニ革のベルトを締める!とか。そういう馬鹿馬鹿しい企画はこの頃に生まれたものです。
 それで、まだ大御所になる前の所さんやタモリさん、ビートたけしさんなんかに出演してもらっていたところ、視聴率は右肩上がりで、大河に迫ってくるほどまでに。
 その実績で再び日テレさんに声をかけていただいて制作したのが『元気が出るテレビ !!』なんです。
 お金をかけずに、面白いことばかりを考えていたからこその結果といえるかも? そもそも制作会社って、給料も安いし、あるときなんて2ヶ月も給料が未払いになったことも。翌月に3ヶ月分まとめてもらったら、気持ち的にはボーナスもらったような感じになっちゃった(笑)。 べつに未払い分が入っただけで、何も増えてないのにね。
 だから、僕はお金のために仕事をしているわけでなく、ただ面白いことをしていたいんだと思います。」
 仕事をされるなかで、心がけていることは何かありますか?
 「僕は昔から一つだけこだわっていることがあって、それは "音を消しても面白い" ということ。もしくは "外国人がホテルで観て楽しめる番組" にすることって言い換えてもいいかも。
 漫才って、日本語がわからなければ楽しめないでしょ? 僕はそういった言葉を編集する仕事はあまり興味がないんです。くだらなくてもいい、意味がなくてもいい。だた観ているだけで楽しいものが作りたいんですよ。
 最近ならテレビ東京の『池の水全部抜く』みたいなもの。普段決して見ることができない水底が見れるわけですから。あれって、言葉が通じなくても単純におもしろいと思いませんか? 」
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    すずらん通りにある、馴染みの和菓子屋さんでお土産を物色中のテリーさん。スタッフの方たちとも顔なじみで、会話も弾んでいました。

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    好みの蔵書が多いというお気に入りの古本屋さん。神保町には、それぞれの専門分野に特化した古本屋さんが多くあるのです。

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    古本屋に喫茶店、カレーなど、まさに学生街としての表情を持つ神保町ですが、実は "出版社の街" としての顔も持ちます。

写真:ボクダ茂

PROFILE

マイホームタウン インタビュー テリー伊藤 プロフィール テリー伊藤
1949 年生まれ。東京築地出身。演出家。
早稲田実業中等部、高等部を経て日本大学経済学部に入学。大学卒業後、テレビ番組制作会社 "IVSテレビ" に入社。「天才たけしの元気が出るテレビ」「ねるとん紅鯨団」などヒット番組を手掛ける。その後独立し、テレビ東京「浅草橋ヤング洋品店」を総合演出、「サッポロ生搾り」「ユニクロ」「プロピア」「MG ローバー」等、数々のテレビ番組やCMを演出。現在はコメンテーターやタレント活動など、多岐にわたって活躍中。

■TV・ラジオ出演
TBS テレビ「サンデー・ジャポン」(毎週日曜 9:54~11:24)
TBS テレビ「爆報! THE フライデー」(毎週金曜 19:00~)
TBS テレビ「ビビット」(毎週木曜・金曜 8:00~9:54)
BS-TBS「TIME is LIFE」(毎週火曜 20:54~21:00)
ニッポン放送「垣花正あなたとハッピー」(毎週月曜 8:00~)