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  • 世田谷区 尾山台 (せたがやく・おやまだい)

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  • 東急大井町線の尾山台駅
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東京どんぶらこweb版 マップ

イラストマップ: 高橋美江

  • 東京どんぶらこweb版 今昔記
  •  作家で文芸評論家の安岡章太郎が尾山台に越してきたのは一九五六(昭和三十一)年三月。「悪い仲間」などで芥川賞を受賞した安岡は結婚して子どもが生まれたばかりだった。自著「僕の東京地図」で回想している。「何となく申し込んだ住宅金融公庫が当たり、あわてて探したので、家は腰掛けのつもりだった。それが終(つい)の住(す)み処(か)に…」
     だが住めば都だ。新居は南斜面にあり正面には八幡様の森、歩けばすぐ多摩川の土手に出た。途中にはバラが咲き誇って…。近くには桜並木や遊水池があり、夏にはうるさいほどのカエルの鳴き声が聞こえた。のどかな田園風景と多摩川を愛しながら創作に励み、文芸人として確固たる地位を築いていく。二〇一三年没、九十二歳。田園は年々歳々移り変わり、遊水池もいつしか消えた。彼の心を癒やしたカエルの鳴き声も今はもう聞こえない。(哲)

2019年8月24日(土曜日)掲載分

東京新聞紙面での今後の掲載は以下の予定です。

  • 茗荷谷
  • 大泉学園
  • 赤坂サカス
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