東京新聞ほっとWeb > ドSグルメ > まるで野菜のように唐辛子を食べる
幸せな国の幸せな辛さを堪能
 ブータンってヒマラヤのふもとにある幸せの国? あの王様と王妃様の国? 代々木上原駅近くのブータン料理店「ガテモタブン」を訪ねた。
 世界一唐辛子をたくさん食べるといわれることもあるブータン。まず代表格の「エマダツィ」を頼んだ。赤と緑の唐辛子をチーズと一緒に煮込んである。いい香り。外見はクリームシチューのよう。
 辛いもの好きだという本社社員は、ためらいもなく料理をパクリ。
「ぎゃっ! 辛〜いぃ辛いアイコン
 記者もスープを一口。「ぎょえ、やっぱり辛い」。評判にたがわない刺激的な味だ。
 店長でシェフの村上光さんが話す。「唐辛子を野菜のように食べるのはブータンだけかも。ただ、ブータンの唐辛子はそんなに辛くなく、味わい深いのですが、今は端境期で韓国産です」
 七月ごろ初物のブータン産が入荷され、エマダツィもまた違った味わいになる。その後食べた豚の干し肉と野菜の煮込み「パクシャパ」は辛くない。現地を何度も訪ねた村上さんは「ブータンの人はたくさんお米を食べる。エマダツィはご飯が進む副菜です。雰囲気は日本のいなかに似て、長野のおばあちゃんの家に行ったようでした」。
 小さな店に、ブータン文化が詰まっている。
たっぷりの唐辛子を使ったブータン料理に挑戦する。季節によって辛さも刻々と変わるのが特長。代表的な家庭料理「エマダツィ=上(唐辛子とチーズという意味)」や「パクシャパ=下」は彩りも鮮やかだ。
ブータン料理 ガテモタブン

SHOP DATA

店名のガテモは「どこ?」という意味のブータン語、タブンは日本語の多分。ブータン好きが集まって出資して2006年末に開店。
住所 東京都渋谷区上原1-22-5
TEL 03-3466-9590
12:00〜14:00(ラストオーダー)
18:00〜22:00(ラストオーダー)
月曜、隔週火曜定休
ランチ950円
店長の
村上光さん
辛いだけではありません。ブータンに関心を持ったら、ぜひ味わいに来て!
お店の様子を動画でチェック

ドSな秘密を探る

ブータンを彩る緑と赤

人気は初夏の初物

▲大小さまざまな唐辛子が店頭に並ぶ
 唐辛子は新大陸原産で、大航海時代、世界に広まった。「唐辛子がいつ入ったかは不明ですが、ブータン人は唐辛子が大好き」と、日本ブータン友好協会の渡辺千衣子事務局長。「初夏に出回る初物は大人気です。豚、牛、鶏肉も使うけれど、ごちそうの部類。エマダツィは3食食べても飽きない」と話す。
◀︎大小さまざまな唐辛子が店頭に並ぶ

秋になると天日干しの唐辛子が屋根一面を真っ赤に彩る

2019年6月12日(水曜日)東京新聞夕刊掲載分

※この企画は一度食べたら忘れられない「ドS」な料理を紹介。毎月第二、第四水曜日に東京新聞夕刊で掲載しています。
文=吉田薫 写真=松崎浩一 取材協力=日本ブータン友好協会

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