• vol.09
  • 株式会社 崎陽軒

女優・宮﨑香蓮が
老舗の企業をご紹介します!
女優・宮﨑香蓮が、インタビューから原稿の執筆まで全てを手掛ける連載企画「大人の社会科見学」。今回は東京から少し離れ、横浜駅すぐそばに本社を構える崎陽軒さんに伺いました。100年以上の歴史を誇る横浜ならではのこの企業を、香蓮ちゃんがじっくり取材してきました。
香蓮お姉ちゃん、
今回は横浜に行ってもらうわ。
東京を離れるなんて
ちょっとした旅行の気分ですね。
そうね、
この会社ではおいしい横浜名物を作ってるそうよ。
横浜名物のおいしいものって
何だろう?
石原和幸デザイン研究所へHere we go!

横浜に名物を作りたい
この思いから生まれたシウマイ

 テレビ番組の収録がある時、崎陽軒のシウマイ弁当が楽屋にあると、私テンション上がるんですよね~。いつもお世話になっている崎陽軒が開業したのは明治41年(1908年)のこと。当時の横浜駅構内でお店を開きました。
 駅の構内という立地から、崎陽軒では駅弁を作っていました。しかし横浜駅と始発駅である東京駅の距離が近く乗車中に弁当を食べる時間が少なかったこと、「名物」と言えるものが横浜にはなかったことから、駅弁の売れ行きは厳しかったそうです。
 そこで当時、崎陽軒の代表を務めていた野並茂吉氏は、横浜の名物を独自に作ろうと考えました。目をつけたのは横浜中華街のお店で出されていたシウマイです。シウマイは蒸し物だから温かい方がおいしい、しかし蒸したてのシウマイを駅で販売することは難しかったため、冷めてもおいしいシウマイを目指し試行錯誤しながら開発しました。
 そして豚肉の餡に干帆立貝柱を入れると、冷めてもおいしいシウマイになることが分かりました。こうして昭和3年(1928年)にシウマイの販売が始まります。 このシウマイが広く世に知られるようになったのは戦後のこと。ヒットのきっかけになったのは「シウマイ娘」でした。昭和25年(1950年)に、戦災にあった横浜に明るさを取り戻そうと、チャイナ服を着た販売員が駅のホームでシウマイを売りはじめました。
 その姿が新聞小説に登場、さらにこの小説が映画になり、崎陽軒の名が全国に広がったそうです。こうして横浜名物となったシウマイを主役にした「シウマイ弁当」が登場したのは、昭和29年(1954年)のことでした。
  • ついついもう1個食べたくなるサイズが良いんですよね。昔ながらのシウマイ15個入620円。

  • どのおかずが好き?食べる順番は?と、会話が弾むところもおいしさの一部。シウマイ弁当860円。

変えてはいけないことと
チャレンジする心

 シウマイ弁当は現在、1日になんと約2万5000食も販売されているそうです。これだけの量ですから日本中で販売されているのではと思いきや、東は千葉県、西は静岡県にあるお店でしか取り扱っていません。
 一時期、関西にもお店を出したこともあったそうですが、横浜のお土産としてシウマイを地方に持って行ってくれる方に申し訳ないと、すべて撤退。崎陽軒は横浜のローカルブランドであるという位置付けなんですね。
 誕生から90年以上経ち、1日に約80万個製造されている崎陽軒のシウマイですが、そのレシピは昭和3年(1928年)から変えていないとのこと。横浜に住む人たちはシウマイを「ハレの日」に食べることも多いため、思い出の味を変えてはいけないと、同じ材料と作り方を頑なに守り続けているそうです。
 一方で、崎陽軒では新たな挑戦にも取り組んでいます。特にお菓子の分野にチャンレンジしているとか。横浜に名物を作りたいと奮闘した先人たちの思いを受け継ぎ、新たな名物を作ることを目指しています。
 冷めてもおいしい崎陽軒のシウマイは、駅弁という日本独自の文化から生まれたもの。この中国と日本の文化の融合から生まれたシウマイに習って作られたのが、オリジナルの焼き菓子「横濱月餅」です。重く脂っこいイメージのある中華菓子の月餅ですが、バターや小豆あんを使うことで、日本人好みの味に仕上げています。
横浜のブランドという変えてはいけないこと、そして挑戦する心、この両方があることが、崎陽軒が今もたくさんの人に愛されている秘密なんだなと思いました!
  • シウマイの箱に入っっている磁器のしょう油入れは「ひょうちゃん」という名前のキャラクター。

  • 崎陽軒の崎陽とは長崎を意味すると聞き、シウマイと少なからぬ縁を感じる香蓮ちゃん。

取材後記

取材後記
取材後記
「崎陽軒」の名前の由来。実は長崎にあったのです。創業者のお一人が長崎の出身で、中国から長崎を指す言葉が「崎陽」というんだそう。これに駅の軒先を借りて営業する駅弁屋さんの名前に多い「軒」を組み合わせて「崎陽軒」になったそうです。私の出身地、長崎とのつながりを見つけてテンションが上がってしまった取材でした! 今回の取材で印象に残ったのは崎陽軒が「ローカルブランドの道を選んだ」という部分。崎陽軒が大切にしたいものが何なのか、はっきり分かりました。私も、芯の通った選択をしていこうと思います。崎陽軒広報・マーケティング部の西村浩明さん、お忙しい所ありがとうございました!
DATA

株式会社 崎陽軒

明治41年(1908年)に横浜駅(後の桜木町駅)の構内で創業。現在、シウマイは1日に約80万個、弁当は約4万2000食を製造・販売している。本店1階にあるショップでは、定番商品の他に本店ショップでしか入手できないオリジナル商品も販売している。
崎陽軒本店ショップ
神奈川県横浜市西区高島2-13-12 崎陽軒本店1階
TEL. 045-441-8827
営業時間 9:00~21:00
崎陽軒ホームページ http://kiyoken.com/
  • 宮﨑香蓮プロフィール
  • 宮﨑香蓮(みやざき かれん)

    1993年11月20日生まれ。2006年「第11回全日本国民的美少女コンテスト」演技部門賞を受賞し、女優として活動中。NHK 大河ドラマ『花燃ゆ』ではヒロインの幼馴染・入江すみ役として出演する など、いま活躍を期待される若手女優の代表格。
■2018年度NHK「おもてなしの基礎英語」ドラマパートレギュラー
■テレビ朝日「遺留捜査」滝沢綾子役レギュラー
■島ぜーんぶ映画祭第11回沖縄国際映画祭
地域発信型 出品作品「BENTHOS」主演
■浜路役で出演している舞台「里見八犬伝」も
11月30日(土)〜12月8日(日)の東京・明治座での凱旋公演を残すのみ!
https://satomihakkenden.jp/

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