東京新聞ほっとWeb > 東京新聞記者のつぶやき > ロンドンの多様性に抱かれて
  • 沢田 千秋
  • ロンドンの多様性に抱かれて

    ロンドンの多様性に抱かれて

    編集局外報部ヨーロッパ総局 沢田 千秋

記者のつぶやき
沢田 千秋

ロンドンの多様性に抱かれて

編集局外報部ヨーロッパ総局 沢田 千秋

米国育ちの父親から「『チアキ』は外国人も発音しやすい」と聞いていましたが、ちょっと違いました。
英国人に自己紹介すると、「西洋的な名前だね」と言われます。
そう、彼らには「ジャッキー」と聞こえるそうです。
ジャッキーのロンドン滞在はまもなく2年になります。
周りは世界中にルーツを持つ、肌の色、髪の色、言語、宗教、文化が違う人ばかりです。
趣味や信仰の影響からか、驚くべき見た目の人を毎日、目にしますが、誰も気にしません。
電車やバスの中での電話は自由。
大声の外国語が飛び交いますが、誰も怒りません。
同調圧力からの解放は、羽根が生えたような軽やかさです。
他人に頓着しないようで、実はロンドンの人々は親切です。
ベビーカーを押す女性が階段の前に来れば、100%誰かが手伝います。
私が重いトランクを持って階段を上っている時も、いつも誰かが代わりに持ってくれます。
お年寄りや体の不自由な人に席を譲るのは大人の嗜みです。
他人との「違い」を認めること、つまり多様性への寛容がロンドンの矜持であり、一番の魅力だと感じます。
背景が異なる人々が共存する鍵が思いやりなのでしょう。
東京が国際都市化する中で、ロンドンは参考になる都市だと思っています。
※執筆記者の所属は2019年7月24日時点のものです。
上へ戻る