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    人情に触れて

    編集局社会部 天田優里(あまだゆり)

記者のつぶやき
天田優里(編集局社会部)

人情に触れて

編集局社会部 天田優里

江戸情緒が残る仲見世、 迫力ある雷門、ネコと生きる谷根千地区…。
社会部に配属された昨年8月から、下町エリアの取材を担当しています。
「てやんでい!べらぼうめ」とは有名な江戸っ子言葉ですが
まさに「人情の街」をカメラ片手に歩き、面白い話を探しています。

昔ながらの遊び、スマートボールをご存じですか。
玉をはじいて盤に開いた穴に入れるゲームです。
都内で唯一、生き残っていた専門店「三松館スマートボール」が浅草にあり
休日は多くの人でにぎわっていました。
しかし今年に入り、1月末での閉店のうわさが飛び込んできました。

70年以上の歴史を持つ店が閉まるのは、浅草の街の一大事。
取材して多くの人に伝えなければと思いました。
しかし、店は土日祝日のみの営業。
電話も通じずアポイントが取れません。
「これは直接行くしかない」と決め、突撃取材することにしました。

店長の江川明智さんが快諾してくださり、建物の老朽化でやむなく閉じることや
店への思い、お客さんへの感謝の気持ちなどを聞くことができました。
正直、「私みたいな『よそ者』が最後の花道を取材していいだろうか」という葛藤もありましたが
出来上がった記事は大きな反響を呼び、インターネット上でも話題になりました。

最後の1秒まで記録に残そうと、店の最終日も取材させてもらいました。
多くの常連さんの拍手とともにシャッターが降ろされる様子に、こちらも目頭が熱くなりました。
人っていいなあ、温かいなあ、と。

浅草はまさに人情の街。
またひとつ、この街が好きになりました。
※執筆記者の所属は2020年2月26日時点のものです。
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